こんにちは。LOOK JAPANの岡部です。
発表されたばかりの最新フラッグシップモデル「795 BLADE RS3」を30キロほどそれなりの強度で試乗しましたので、ファーストインプレッションをお届けします。
ツール・ド・フランスを戦うコフディスチームと同仕様の「カンパニョーロ スーパーレコード 13S」
+「BORA ULTRA WTO 60 プロチームエディション」をアッセンブル。
最高のスペックで試乗しました。
| フレーム | LOOK 795 BLADE RS 3 PROTEAM BLACK MAT (Mサイズ) ※実測重量:911g(フロントフォーク未カット:370g) |
| ハンドル・ステム | LOOK AERO BLADE RS3 ハンドルバー(400mm)+ ステム(100mm)+ 専用コンピュータマウント |
| メインコンポーネント | カンパニョーロ スーパーレコード 13S (クランク:170mm / チェーンリング:52×36T / スプロケット:11-32T) |
| ホイール | カンパニョーロ BORA ULTRA WTO 60 プロチームエディション |
| タイヤ | ヴィットリア コルサプロ TLR 28c(マックオフ シーラント 各50ml封入) |
| サドル | セライタリア SLR RACING REPLICA S3 |
| ペダル | LOOK KEO BLADE POWER |
| アクセサリー | LOOK カーボンボトルケージ × 2、LOOK バーテープ |
| トータル 実測重量 | 7.36kg (ペダル込み)/ 7.10kg (ペダルなし) |
前作「BLADE 2 RS」から進化した外観とディテール
外見上の最も大きな違いは、ヘッドチューブサイドが大きく削り取られ、ダウンチューブが縦長の長方形になった点です。 さらに、BB上部やフロントフォーク先端のフィンが小型化されました。これら細部にわたるディテールのブラッシュアップにより、剛性と空力性能を大幅に向上させつつ、確実な軽量化も果たしています。





いざシェイクダウン!驚くほどの快適性とスムーズな滑り出し
高額バイクということで、市街地では気を使いましたが、変速やブレーキはきわめて快調に作動。わくわくする胸の高鳴りとともにクルージングを開始しました。
タイヤの空気圧はフロント4.5bar、リア4.8barに設定。 荒れた市街地の路肩を走っても嫌なゴツゴツ感はいっさいなく、非常に快適な乗り味に仕上がっています。
平坦エアロ巡行:アドレナリンを呼び起こす加速と圧倒的なスタビリティ
いよいよ土手沿いの広い平坦路へ。 肘を折りたたみ、エアロポジションをとって250W〜300W程度で巡行を開始しました。
「おぉっ……!」
素晴らしい出足の良さに、思わず声が漏れてしまいました。 よどみのないシームレスな加速感はもちろん、コクピットから見下ろす「肉薄で外に張り出したフロントフォーク」の戦闘的なビジュアルが、否が応でもライダーのアドレナリンを増幅させます。
登坂インプレッション:脚に堪えない剛性と「水平対向エンジン」のようなピストン感
手沿いのルートに度々出現する短い坂で、6倍〜7倍(W/kg)のパワーをかけて踏み込んでみます。
剛性は非常に高いのですが、決して脚に過度な負担をかけるような硬さではありません。高弾性カーボンの恩恵による「戻りの速さ」が、絶妙な剛性感を演出しています。 ピーク手前で思わず脚を止めたくなるようなタフな坂でも乳酸が溜まりにくく、まるでスムーズにピストンが動く「水平対向エンジン」を搭載しているかのような感覚です。
前作『795 BLADE 2 RS』よりさらに強化された、ヘッドからBBにかけてのフロントエンドは、常にバイクの重心をニュートラルに保ちます。 同時に、空気抵抗削減とサスペンション機能を兼ね備え、横に大きく張り出したフロントフォークとシートステーが適度にしなってくれます。これによりバイクが跳ねる時間が削減され、路面への接地性とスタビリティ(安定性)が劇的に向上しています。
バイクのコア(重心)がブレずに安定し、前後の絶妙なタメがペダルの出力を確実に推進力へと変換してくれる──。 これは、過去に体験したことのないスムーズさです。

フレーム実測重量 911g
風を味方にする空力性能と新設計コクピット
埼玉は季節によって強い南風に悩まされますが、このバイクは4倍前後(W/kg)のパワーで巡行していても、速度維持が非常にイージーです。
デザインが一新された新型ハンドルは、幅広かつ緩やかに傾斜した形状を採用。ブラケット位置を可能な限り下げられる設計になっているため、ライダーが乗車した際に、より確実に、より速く走るフォームを維持できます。

マニクールサーキットに隣接する風洞実験室では、床を回転させ、ライダーがペダリングした状態で、あらゆる方向から風を当てるテストが行われています。トラックバイク開発で培われたLOOKの空力ノウハウは、速度域の異なるロードバイク向けに見事にチューニングされており、バイク単体だけでは測りきれない高い空力性能を形にしています。

本国サイトの画像だけでは伝わりにくいですが、あらゆるパートで空気抵抗を極限まで減らすための微細な形状変更が行われています。まさに「マージナル・ゲイン(微小な改善の積み重ね)」の結晶として生み出されたスーパーバイクです。
すべてのホビーライダーに恩恵をもたらす「有効な投資」
私たちホビーライダーは、プロ選手のように時速50kmで巡行できるわけではありません。しかし、「常に向かい風と対峙する」というのは、すべてのライダーに共通する現実です。
限られたパワーでいかに快適に走るかという点において、空力に優れたバイクは疲労低減に直結し、結果としてヒルクライムも楽にしてくれます。この『795 BLADE RS 3』は、パフォーマンスを追求するすべてのライダーにとって、間違いなく価値のある「有効な投資」と言えるでしょう。

次回は、奥武蔵の丘陵コースへロングライド
この圧倒的なポテンシャルを持つバイクが、本格的な登り坂や下りのコーナリングでどのようなハンドリングを見せてくれるのか、徹底的に検証したいと思います。どうぞお楽しみに!
795 BladeRS 3
